
「LINE公式アカウントのタグ付けやシナリオ設定、毎回同じ作業の繰り返しで正直しんどい」——そう感じている運用担当者は多いはずです。
結論から言うと、AIエージェントの「Computer Use」機能(AIが画面を見ながらマウス・キーボード操作を代行する仕組み)を使うと、LINE公式アカウントの管理画面での定型作業をAIに任せられます。やり方は大きく2通りあり、①定番ツール「Lステップ」の管理画面操作をAIに代行させる方法と、②オープンソースの「LINEハーネス」をAIエージェントと直接連携させる方法です。この記事では、この手法を紹介している2本のYouTube動画の内容を整理し、それぞれの仕組みと使い分けの考え方を解説します。
この記事は、AIエージェント活用を扱う2つのYouTubeチャンネルの動画内容をもとにまとめた解説記事です。
当編集部はこの記事の手法を実際に構築・検証したものではありません。 紹介されている手順・コスト・効果の数字は、あくまで動画内で語られている内容であり、実践する際は自己責任で検証しながら進めてください。特に、外注費用の相場やアカウント運用実績といった数字は動画の話者自身の事業(運営会社: 株式会社N1)に基づく実例であり、環境によって結果は大きく変わります。
Computer Useとは、AIが人間の代わりに画面を見ながらマウスやキーボードを操作する機能です。LINE公式アカウントの運用でいえば、「タグを作る」「流入経路を設定する」「テンプレートを登録する」といった、本来は人間が管理画面をポチポチ操作して行う作業を、AIに自然言語で指示するだけで代行させられます。
2本の動画で紹介されている手法は、次の2つのアプローチに分かれます。
「Lステップ」は国内最大手のLINE拡張ツールです。動画では、スプレッドシートに用意したリスト(タグ名や設定値)をもとに、Claude CodeやCodexに「このリストを元にタグを20個作って」のように指示すると、AIがブラウザを立ち上げてLステップの管理画面を自動操作し、繰り返し作業を代行する、という使い方が紹介されています。
「LINEハーネス」は、Cloudflare WorkersとR2オブジェクトストレージ上で動くオープンソースのLINE CRMです。MCPサーバーを標準搭載しているため、AIエージェントが外部ツールを「道具」として直接操作でき、Lステップのような画面操作の代行ではなく、より自由度の高いカスタマイズやデータ連携ができる、とされています。加えて、LINEでメッセージを受信した際にWebフックを介してChatGPTやDifyなどの外部AIに転送し、生成した回答を自動返信する仕組みも組み合わせられます。
動画内で語られている内容を整理すると、次のような使い分けの考え方になります。
| 観点 | Lステップ×AI代行 | LINEハーネス×MCP連携 |
|---|---|---|
| 位置づけ | 既存の定番ツールの操作をAIに肩代わりさせる | AIエージェントが直接操作する前提のオープンソース基盤 |
| 月額コスト(動画内の言及) | 約5,000円〜3.3万円。配信数が多いと膨らむ(例: 1万人に毎日配信で月額60万円という試算) | Cloudflareを利用し、友達5,000人まで実質0円という試算 |
| 自由度 | ツールの仕様の範囲内 | MCP経由でAIが直接操作するため自由度が高い |
| 必要な準備 | Lステップの契約、LINEデベロッパーズでのチャネル連携 | Cloudflareアカウント、R2ストレージ、Webフック設定 |
| 向いている人 | 安定性・サポートを重視する人 | コストを抑えつつ自由にカスタマイズしたい人 |
「安定性とサポート重視ならLステップ」「コスト抑制と自由なAI連携を求めるならLINEハーネス」という整理は、動画内でも提示されている軸です。
スプレッドシートで管理しているリストをもとに、AIに「このリストを元にタグを作って」と依頼するところから始めると、効果を実感しやすいというのが動画の主張です。人間が丸1日かかる設定作業をAIエージェントなら数分〜30分程度で終える、という言及もありますが、これは話者の環境での体感であり、自分の環境でどの程度時間短縮できるかは実際に試して確認するのが確実です。
問い合わせ対応を自動化したい場合、LINEのWebフックをMakeやChatGPT API、Difyなどに接続し、AIが生成した回答を自動送信する構成が紹介されています。専門的な問い合わせには、Difyのナレッジ機能(RAG)で自社データを参照させる方法も語られています。
Lステップは配信数に応じてコストが膨らむ設計のため、複数アカウントを運用する規模になった段階で、オープンソースのLINEハーネスへの移行がコスト面で有利になる、というのが動画側の主張です。ただし移行にはCloudflareの設定など一定の技術的な準備が必要になります。
Lステップの場合
LINEハーネスの場合
いずれの手順も動画内で語られている内容の要約であり、当編集部で再現・検証したものではありません。実際に進める際は、各サービスの公式ドキュメントも必ず確認してください。
LINE公式アカウントの運用は、AIエージェントのComputer Use機能を使うことで、定型的な設定作業をAIに代行させられるようになってきています。ただ、そのアプローチは一つではなく、①既存ツール(Lステップ)の操作をAIに肩代わりさせる方法と、②AIエージェントが直接操作する前提のオープンソース基盤(LINEハーネス)に乗り換える方法の、大きく2つがあります。
まずは今使っているツールでの定型作業をAIに代行させるところから試し、運用規模やコストが気になってきた段階で、より自由度の高い基盤への移行を検討する。この段階的な進め方が、動画2本を通じて共通する現実的な視点だと言えます。
※本記事は2026年7月時点でYouTubeに公開されている動画2本の内容に基づく解説です。当編集部による独自の実装・検証は行っていません。ツールの仕様や規約は変わる可能性があるため、実施前に必ず公式情報を確認してください。