
note(ブログ投稿サービス)でAI Webライターを名乗るなかしまは、ChatGPTとClaudeを役割分担して使い、月商80万円を稼いでいると自身のnote記事で公表した。
本人によれば、ChatGPTを発想・リサーチに、Claudeを構成・執筆・仕上げに使い分けることが、この月商に至った工程の中心だという。
現役でラーメン屋も経営しているという本人が、2年間かけて作り上げたという使い分けの実務フローを、公表された数字から追う。
なかしまが作っているのは、クライアントに納品するWeb記事の原稿である。
本人がnote記事で扱っているのは、主に5,000〜8,000字規模のSEO記事で、AI Overviews(AIO、AIによる検索結果の要約表示)に引用されやすい構造を意識した記事だという。
具体的には、冒頭に3行の要約ブロックを置く、各H3見出しの直後に1文の要約を入れる、統計データは「調査機関・年・数値」のセットで明示する、比較表や箇条書きを必ず1つ組み込む、といった構造ルールを守った記事だと説明している。
本人はこうしたAIO対応案件で、文字単価3〜5円を獲得できていると明かしている。
本人がnote記事で公開している、5,000〜8,000字のSEO記事1本あたりの標準フローは次の通りである。
| 工程 | 使ったAI | 人がやること | かかった時間 |
|---|---|---|---|
| 1. 競合分析・キーワード調査 | ChatGPT(ウェブ検索機能) | 上位記事のテーマ・網羅性を確認 | 約10分 |
| 2. 記事構成案の作成 | Claude | ChatGPTの調査結果を渡し、構成をチェック | 約5分 |
| 3. 本文の執筆(H3単位) | Claude | 見出しごとの生成結果を確認 | 約30分 |
| 4. 人間の仕上げ | なし | 体験談・独自の視点・ラーメン屋のエピソードなどを加筆 | 約20〜30分 |
| 5. AIO対応の最終調整 | Claude | 構造ルールが守られているか確認 | 約5分 |
| 6. ファクトチェック | Claude、統計・数字はChatGPTで二重確認 | 最終確認 | 約10分 |
この工程を合計すると、80〜90分で5,000〜8,000字のAIO対応記事1本が仕上がるという。
本人はこの時間について、ChatGPTもClaudeも使わずGoogle検索だけでリサーチしていた3年前は、同じ1本に6〜7時間かかっていたと振り返っており、同じ時間で書ける量が4〜5倍になったと説明している。
本文執筆にClaudeを選んでいる理由として、5,000字を超えても文体や論理が崩れず、後半の修正作業がほぼ不要になったことを挙げている。
本人が公表しているのは、クライアントへの直接納品という受注形式で記事を書いている、という点までである。
どのような経路でクライアントを獲得しているか、特定のクラウドソーシングサービスや代理店を使っているかについては、この記事の中では明かされていない。
明確に示されているのは価格の変化で、ChatGPTやClaudeを使う前は文字単価1円程度だった仕事が、AIO対応記事を書けるようになったことで文字単価3〜5円の案件を獲得できるようになったと本人は説明している。
また、この記事自体もなかしまの収益源のひとつになっている。
本人は記事の後半で、実務用のプロンプトを26個まとめた有料コンテンツを持っていることを明かし、その一部を無料で公開する形でこの記事を書いている。
つまり、月商80万円のうち、クライアント向け執筆による分と、noteでの有料コンテンツ販売による分がどの程度の比率かは、本人の記事内では区別されていない。
構造として効いたのは、工程ごとに得意なAIを振り分けたことである。
発想やリサーチが得意なChatGPTと、長文の一貫性や指示への追従力が高いClaudeを、それぞれの強みが出る工程に当てることで、後半修正にかかっていた1〜2時間がほぼゼロになったと本人は説明している。
また、一度作った役割分担やプロンプトを使い回せる形で体系化したことで、案件のたびにゼロから工夫し直す必要がなくなった点も、構造的な要因といえる。
一方、たまたま効いた部分もある。
AI Overviewsに引用されやすい記事という需要そのものが、2026年前後の検索環境の変化によって生まれたものであり、なかしま自身が作り出した市場ではない。
Claudeの長文一貫性という特性と、AIO対応記事に必要な構造維持力がたまたま嚙み合ったことが、文字単価3〜5円という条件を引き出せた一因であり、この外部環境が変われば同じ単価が維持できるとは限らない。
本人が示している概算コストは、ChatGPT Plusが月3,000円程度、Claude Proが月3,000円程度で、合計月6,000円である。
今日から始める場合に必要なのは、この2つのAIサービスの契約と、案件ごとにAIOの構造ルール(冒頭要約、各見出し直後の1文要約、統計データの明示など)を実践しながら身につけていく期間である。
本人は、慣れれば1本80〜90分で書けるようになるとしているが、文字単価が1円から3〜5円に上がるまでには、AIO対応記事を継続して書き、実績を積む時間が必要になる。
本人は2023年からChatGPTを、その後Claudeを2年間毎日使い続けており、この記事で公開されている使い分けのフローや 26個のプロンプトは、その蓄積の結果である。
今日から始める人は、この2年分の試行錯誤を経ずに、同じ精度の役割分担をいきなり再現することは難しい。
また、本人は現役でラーメン屋を経営していると自ら書いており、Webライター一本の状態からではなく、既存の事業を持った状態で執筆業を積み上げてきた可能性がある。
月商80万円に至る過程で、クライアントをどう獲得したかという集客面の情報は本人の記事内で示されておらず、この部分の再現性は評価できない。
なかしまは、ChatGPTを発想・リサーチに、Claudeを構成・執筆・仕上げに使い分けることで、月商80万円を稼いでいると公表している。
AIO対応記事の構造ルールを守り続けられるというClaudeの特性を軸に、1本80〜90分で記事を仕上げる工程を作り上げ、文字単価を1円から3〜5円に引き上げたという点が、公表されている中で最も具体的な成果である。
一方で、クライアントの獲得経路や、収益に占める執筆業とnote有料コンテンツ販売の内訳は明らかにされていない。
月86,000円というツールコストの低さは参考になるが、単価が上がった背景には2年分の実践の蓄積があることを踏まえて読む必要がある。